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・更新未定です
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 コツコツと響く渇いた足音はひとつ。薄暗く人気のない地下駐車場を歩くのは一人の男性。ここにはあることを調べるために来た。現在も使われてる駐車場であったが、時間が悪いのか彼以外に動くものはひとつもない。数台止まってる車も当然無人で、薄気味悪い雰囲気を醸し出していた。

 男はゆっくりとした足取りで歩く。まるでなにかを探しているようだ。ふと、顔上げた男がなにかに気がついた。目の前の車の陰になにかを見つけたようだった。車は柱の影になっていて、見え辛い。男は車まで近づいて行きしゃがみこんだ。ポケットから取り出した携帯電話で地面を照らす。

 男が地面に手を伸ばした、そのとき、ヒュッという風を切る音が聞こえた。

 もっとも男の耳にその音が聞こえたときには、さらに大きな衝突音が鳴り響いていたが。その衝撃音は男の頭と鉄パイプが衝突する音だった。ぐらっと顔面から地面に倒れこむ男。襲撃者は容赦することなく、さらに後頭部へと鉄パイプを振り下ろした。


 次の衝突音は男の耳の横で鳴り響いた。襲撃者の手元が狂ったのではない。男がぎりぎりで身をよじったため、ほんの少しだけだけ鉄パイプと距離が出来たのだった。鉄の臭いが地下に充満していた。男の後頭部を真っ赤に染める液体の臭いだった。それは、徐々に広がり無機質な灰色をした地面を紅く染めていく。

 地面を打った衝撃から襲撃者からの攻撃は一瞬途絶えた。その隙に男は寝返りを打って仰向けになる。手に持った携帯電話で襲撃者を照らした。襲撃者は老人だった。歳の割りに背筋はまっすぐだったが、顔にはしわが多く髪は真っ白だった。その顔を確認し、男は驚いた。相手がお年寄りだったからではない。なぜあなたが。そういう驚きだった。

 驚いた瞬間を老人は見逃さなかった。鉄パイプを男の頭部に振り下ろす。男の腕に防がれた。鈍い音が響き渡る。
 

 男の口からは苦悶の声と血が漏れた。腕は腫れていた。
 

 老人が再度、鉄パイプを振り上げた。先の一撃で男の腕には力が入らない。もう一発防ぐことは出来そうにない。逃げようともがくが、最初の一撃のダメージからか、足が思うように動かないようだった。

 老人がなにかをつぶやいた。その顔は狂気に彩られていた。そして、すばやく必殺の一撃を振り落とした。その軌道は確実に男の頭蓋骨を捉えていた。動けない男に避ける術はなかった。残忍なるその一撃が、まさに男の頭部を破壊しようとするその瞬間。


「はい、カットォ」
 野太い男性の声が響き渡った。




執筆日:2011-03-19
公開日:2011-03-20
加筆修正日:2011-03-20
執筆者:元伊六
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